環境

衣類のエコにコンビファブが貢献

流行の服を速く大量に生産するファストファッションは、2000年代にさかんとなりましたが、一方で、服の使い捨てによる環境負荷が大きな問題となりました。使用済みの服の回収や再利用も試みられましたが、抜本的な解決策とはなりませんでした。その反省から、2030年代以降、服を長く着るための技術の開発が活発化しています。

服が着られなくなる大きな原因として、ほつれや黄ばみなどによる服の劣化があります。山形大学では、コンビファブを使ってこの問題を解決する「デジタルかけはぎ技術」を開発しました。

服の3次元データから傷んでいる箇所を割り出し、似たテクスチャーの素材をつくって置き換えます。素材の準備にも、置き換えにも、ホールガーメント技術を応用しています。まったく元通りにするのではなく、修復部分の色や形を変えることも可能なので、「同じ服を着続けるのは飽きるのでいやだ」「流行を採り入れたい」といった消費者のニーズにも対応できます。

また、以前からコンビファブでは、ユーザーの足の3次元データから、サイズがぴったりの靴を、ユーザーが指定する素材、色、デザインで製造するサービスを提供していますが、最近、このサービスを発展させることで靴の修復サービスも開始しました。すり減ったかかとや靴底を、3Dプリンタでつくったもので置き換えるのが基本ですが、服と同様、デザインを変えることも可能です。

こうした技術と、流通の合理化、さらには、「古いもの・修復したものを身につけるのがかっこいい」という意識の醸成により、かつて問題となった衣類の使い捨てによる環境負荷は大きく低減することでしょう。

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